(バイク)
 
 
 油圧クラッチ化

 
 
2016年 5月


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CBR750の時、ワイヤークラッチで少し重たかったので、油圧クラッチに憧れていた。
DJEBELノーマル時は、重たいと思ったことはなかったはずだが、自作メーターをテスト取替した時、ワイヤー取りまわしに少し無理があり、少し重たかった。 長距離や長時間走行で、左手の疲れが気になっていた。

マグラの油圧クラッチ化キットが販売されていることを知ったのは2〜3年前くらいだったと思うが、他に優先したいことが沢山あり、なかなかできなかった。 今春、ついに油圧化することが出来たので、いろいろとここに記録しておく。

まずはキットの購入だが、ラインナップにDRやDJEBEL用は無く、ベースとして、マグラのWR250用を使用した。
(本当はなんとなくセロー用にしようと思っていたのだが、売り切れだった。)
GT商会から通販購入して39,920円だった。
その他にも、ミラーマウンティングクランプ 3,348円、ミネラルオイル250ml 2,916円、配送料650円で、
合計46,834円だった。 輸入品だからか、高額だなぁ〜。

品物を手に取るまでは、多少の改造でなんとか取り付けられるだろうと考えていたのだが…。

 
   
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 ←は取付前の状態。

 排気管とワイヤーが接近して
 いるので、ミニ油圧シリンダーを
 取付られない。

 困ったぞ…。
 
   
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 エンジンオイル給油口の奥に少しスペースがある
 ので、そこに取付るように、図面を描きながら製作を
 進めた。
 
    ミニ油圧シリンダーの分解写真

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 ロッドが長いので、短く切り詰め
 したいが、念のため元のものは
 保管しておきたい。
 
    短いものを製作したのだが、直径がφ2.8mmであり、φ3mmのステンレス線を旋削し、ツルピカに仕上げるのが大変だった。 仕上が粗いと、オイルシールからの油漏れが心配なので。 なお、ネジはM2.5だ。

 
   
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 エアー抜きニップルが排気管に当たった
 ので、エアー抜きニップルなしの薄頭金具
 をステンレス(SUS304)で製作した。

 結果として、エアー抜きニップルは無くても
 特に困らない。

 ネジはM6。
 インチじゃなくてミリだったので、
 分かりやすかった。

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 エンジン側のアームも小改造
 これも自作したいところだが、軸取付部のギザギザ加工が出来ない。

 
   
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 レバー側の
 接続金具製作
 
   
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 ワイヤー式と同様、油圧ホース
 はハンドルと並行に接続する方
 向になっていた。
 それだと、自作メーターをテスト
 取替した時に干渉するので、直
 角に接続する金具をA2017(ジュ
 ラルミン)で製作した。
 (油圧化の1番の目的だ。)
 
   
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 バンジョーボルトはヤフオクストアから購入した。

 M10×1.0Pステンレス製…350円
 
   
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 レバー側の油圧ホース接続口
 周囲は、今度はシール面になる。
 念のため、エンドミルにて、出来る
 だけきれいに仕上げ切削してお
 いた。
 
   
すべての加工が終わり、仮組立できたので、 早速オイルを入れ、エアー抜きをきちんとやって、エンジン始動…。

あれっ、クラッチの切れが悪いぞ!???

レバーをめいっぱい握ってもギヤが入りづらいし、レバーの握りを少し離しただけで発進してしまう。 むむっ、このままじゃ使えないじゃないの!

ワイヤー式の場合は、レバーの根本にネジがあり、クラッチの繋がり具合を微調整できた。
今回の油圧式は、クラッチの繋がり具合を調整するものが無い!

レバーの根本に、レバーのストロークを調整するネジが付いているが、レバーの開きを大きくしたり、小さくしたりするものであり、クラッチの繋がり位置を調整するものではない。
なお、レバーの開きを大きくすると、レバーが遠くなり、ストロークは増えるが、手が大きな人じゃないと、握り辛くなる。

ミニ油圧シリンダーを、ロッドが伸びきった位置から、エンジン側のアームレバーを引っ張るように、微調整したいところだが、取り説によると、4〜5mmの隙間が必要だと書いてある。

それで暫く悩んだが、繋がり位置の調整については、元のワイヤー位置に、エンジン側アームレバーが戻り過ぎないように制限する、「微調整ネジ(M3)付きロッド」を追加して対処することができた。

狭いところに付けたので調整しづらいが、ワイヤー式のレバー根本調整ネジのように、繋がり位置を調整できる。
なお、繋がり位置を遠くすると(ちょっと握れば直ぐにクラッチが切れる位置)、パワーを掛けた時にクラッチが滑るようになる。 (当然のことだが。)

ついでに、ストロークについて、メモっておく。
取替え前の純正ワイヤー時のエンジン側ストロークは、大体だが約12mmだった。
今回、前述のレバーのストロークを調整するネジを、握りやすい位置に調整すると、8〜9mmくらいだ。
少し遠いくらいに調整して10mmくらい。
純正レバーとの握り量が同じだとすると、ストローク可動量が12mmから10mmに減ったので、単純計算では約2割、握る力が少なくて済む。 軽くなって当然だなぁ。
なお、ストロークが少なくなると、キレが悪くなるかも知れない心配があったが、結果的には問題なかった。
それから、ミニ油圧シリンダーのストローク範囲は、15mmくらいある。

[ まとめ ]

少し重たかった感じがなくなり、快適になった気がする。
感覚的だが、半クラッチの範囲幅が広くなった気がする。

クラッチ全般について、交換前はどうだったのか、特に気にしたことはなく、はっきり憶えていなかった。
今回から気にするようになったのだが、油温変化によりオイル粘度が変わり、クラッチの切れにも影響すると感じてきたところである。
今後、それらをよく観察しながら、握りストロークと繋がり位置を、きちんと調整していきたい。

それから、追加した「微調整ネジ付きロッド」はアルミで作ったので、熱による伸縮影響があると思われる。
熱伸縮影響の少ない、チタンに変更したい。
仮にロッド長さが20cmで、温度が50℃変化した場合、アルミの場合0.23mm、チタンだと0.084mmとなる。
微少寸法であるが、実際、M3のネジピッチ0.5mmに対し、半回転づつ調整している。すなわち0.25mmの変更で変化が分かるくらいなのだ。


 
 
ショートレバー 2017年 春

 
    標準レバーの開き(ストローク)を多くすると、ナックルカバーにあたる。 ハンドル周りをきちんと整備するに伴い、ショートレバーに取り替えることにした。 (高価なので躊躇していたのだが。)

MAGURA ショートレバー 123mm 5,184円(税込) GT商会から通販購入

その長さは、軸穴中心から端球の中心までのようだ。
マグラ標準の長さを測ってみたところ、約145mmだった。 約22mm短くなったことになる。

 
   
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 取り替えて握ってみると、あれっ、意外に重たく
 感じるぞ。
 クラッチを頻繁に使う信号の多い街中を長時間
 走行しても大丈夫だろうか。 少し心配だ。

 ちなみに、マグラの前の純正クラッチワイヤー時は、
 RALLY490のレバーを付けていて、測ってみると
 137mmだった。
 
    どーでもよいことなのだが、「MAGURA」の文字について、標準長の方は凸だが、ショートは凹だ。


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クラッチ繋がり位置調整棒更新 2017年 春

 
   
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 特に問題なく安定して使えてい
 たのだが、気になっていたので
 チタン棒で作り直すことにした。

 ついでに保持金具もアルミで作
 ることにした。

 しかし、純正部品を外してよく見
 ると角度が複雑だ。
 真上から見ると37゚くらいで、
 真横から見ると15゚くらいの角度
 だった。

 角度バイスの出番だ。
 高級品じゃないけど、持っていて
 良かった。
 
   
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