(バイク)
 
   
 ミニ型電動ウインチ 【製作中】 2009. 1.12

 
   
 オートバイで険しい所へ1人で出かけた場合、脱出不能に陥る心配がある。
 実際、屈斜路湖のちょっとした傾斜を下りた帰り、「ヤバイかもしれない!」という経験あり。
 そんな所に行かなければよいのだろうけど、持っていれば何かと助かるかもしれない。

 
   
参考(購入検討資料)

 
    市販品で小型安価なものを探してみると、
(有)シーマリンで、→
のものを見つけた。

しかしよく考えると、ハンドウインチの場合、
一人でオートバイを支えながら巻くことは
困難だと思われる。

同じ会社で、電動ウインチも扱っていた。
いろいろな種類があり、その中で
↓が一番小型の物。

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    思っていたより安くて小型であるが、
消費電力に不安がある。

重量は、非常用として常備するには
少し重たいと思う。


注)これらの画像は
Sea marine groupのホームページ
からコピーしてきたもの。



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製作基本仕様

 
    市販品では気に入ったものが見つからなかったので、自作することにした。
強力であれば安心感は高いが、出来るだけ小さくしたい。
なんとなくだが、150kgで10mを目安にして作ってみる。

・引っ張りパワーは150kgで設計する。
・電源はオートバイのバッテリーを使用する。(エンジンが始動した状態で使うのが理想)
・消費電力は100W(7〜8A)程度とする。(ヘッドライト+補助ライトの電力と同等)
・引っ張り速度は遅くても良い。

 
   
巻き取りドラム検討

 
   
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 アウトドア用品店で" パラシュートコード "という
 のを見つけた。
 外径約4mmで250kgテストの強度がある。

 " アウトドアベース犬山 "というところで購入。
 30mで1,500円。

 ナイロン系なので、スチールワイヤーと比較すると、
 柔らかくてとても扱いやすい。

 それを約12mに切断し、
 トイレットペーパーの芯を50mm長さに切って、
 両側に厚紙で直径60mmの円板を張り、
 かるく巻き取ってみた。

 ←単3タイプ電池との比較写真

 ドラムの巻き体積は少し足りなかった。

 スチールやステンレスワイヤーであれば、
 同等の強度なら細くできるはずで、
 このサイズのドラムでも、十分巻き取り可能
 だと思われる。
 
   
駆動モーター検討

 
     モーターは何を使おうか?とても悩んだ。
 ラジコンカー用は最大でも12V定格のものがほとんどなので、オートバイのエンジン始動状態で接続すると14Vを超え、定格電圧をオーバーしてしまうので心配である。
 充電ドライバーの14.4V等はどうだろう?しかし、モーター単体で売っているところを見つけられない。
 ミニバイクなどのセル用モーターはどうだろうか?ヤフオクで多数出品されているが、定格電流などの仕様が不明なものがほとんどである。
 ラジコン飛行機のスターターなども検索したが、仕様のはっきりしたものは見つからない。

 しばらくしてダブルオー(ガンダム)が1つのヒントになり、" ツインドライブ "方式を思い付いた。
 モーター2台を直列に使用すると、1台のモーターにかかる電圧は1/2になるはずである。仮に元電圧が15Vあったとしても、7.5Vになる。
 それだと電動ラジコンカーのモーターが使える。

 
   
駆動ギヤ検討

 
   
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 タミヤギヤードモーター 380K300
 マルツパーツ館WebShopから通販購入。

 \4,147x2台=\8,294(税込)

 重量実測:188g

 ←単3型電池と大きさ比較
 
     
 ギヤ比は1/10、1/20、1/36、1/75、1/100、1/150、1/300まである。
 モーターは、3633、380、540の3種類がある。

 一番パワーの大きい、540モーターにしようと思っていたが、540、1/75のデーターシートをよく見ると、負荷をかけると、かなり電流が流れるようだ。入力は出力の2倍くらい流れるようである。
 3633は弱いようなので、380でちょうどよいかな。

 
   
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 このデーターシートは
 " タミヤ "のホームページから
 コピーしたもの。

 減速比は1/75のものだが、
 とても参考になる。
 
     
寸法図はギヤードモーターに付属するが、↓は" タミヤ "ホームページからコピーしたもの。

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ドラム駆動検討

 
    当初は巻き取りドラムをウォーム歯車で駆動することを考えていた。


写真は" KHK "WEBカタログからコピーしたもの。

しかし、巻き取りドラム方式は、思っていたよりも大きな体積が必要だということが
分かった。
また、巻き取りドラム方式は、巻き太くなってくると、巻き取り力が弱くなってくる。

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それと、ウォームギヤの強度計算をやってみると、思っていたよりも大きなモジュールと歯車直径となった。
さらに、ウォーム軸にはスラストベアリングが必要かもしれなく、そーすると軸受け廻りが面倒な構造になりそう。

ちなみに、φ35mmのドラム径で150kgを引っ張る場合、トルクは150x1.75/1=262.5kg・cmになる。
ツインドライブ両端駆動で、単純に半分としても約130kg・cmのトルクになる。
モジュール1だと基準円直径は60mmのAGウォームホイールとなり、定価は4,790円/枚。(相手ウォームは別)
安価なCGウォームホイール(FC200)だと強度不足となる。

それで考えたのが、ロープをドラム巻き取らずに、絡め伝っていく方式。
巻き解きながら進む。
その方式だと巻き取り力は一定を保て、コンパクトに作れそうだ。
しかし、絡め棒のスリップが心配である。太くして巻き付け量を多くするのが良さそうだと思うが、適当な寸法は分からない。
作り直しを覚悟して、まずはコンパクト性を優先した考えで作って試してみる。

【絡め棒の直径の計算】

タミヤ380K75のデーターシートより、最大効率時5.0kg・cm、4.05A/202rpmを参考として、
1/300に単純換算すると、トルク=20kg・cm、回転数=50.5rpm。

グラフをみると、効率は下がるが、トルクは、それの3倍程度可能と思われる。
20 x 3 = 60 kg・cm
(MAXは4倍くらい可能かもしれないが、とりあえず3倍にしておく。)
また、ツインドライブとして、単純に2倍x0.9で計算してみると、
ギヤードモーターx2台で駆動できる設計トルクは" 108kg・cm "となる。

※直径20mmの丸棒に巻き付けた場合、108kgを引っ張れることになる。

基本仕様は150kgを引っ張りたいと考えていたので、絡め棒の直径(D)は次の通り。
150 kg x R(半径) mm = 駆動設計トルク x 10 mm
R(半径) = 7.2 mm
D(直径) = 14.4 mm

 
   
軸継ぎ手検討

 
    タミヤギヤードモーターの駆動軸受けは、メタル軸受けだと思われる。
引きロープの荷重が直接掛からないようにしておくべきだと思った。
ロープ絡め棒は、転がりベアリングで受け、タミヤギヤードモーターとは、少しガタのある軸継ぎ手で接続する構造にする。

少しガタのある軸継ぎ手は、簡単コンパクトを考えたところ、六角軸と六角穴を使用することにした。
六角軸は、タミヤギヤードモーター軸を加工する。
六角穴は、六角穴付きボルトを加工利用することにする。

 
   
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ギヤボックスの円板はφ4mmの真鍮パイプでガイドしてカシメてある。
出力側のカシメx3ヵ所を2mmのセンター穴ドリルにて、少しずつ削り取り、分解することができた。

ケースに組み込む時にバラバラにならないように気を付ければ、カシメの復旧は必要ない。

 
   
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 軸は思いきって11mmカットした。

 幸い焼き入れはされていないようだが、
 少し硬い材質の感じがした。
 
   
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 5mmの六角軸に加工して組み込み直した。
 
   
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 ギヤードモーター用フランジ旋削中。
 
   
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 パーツ製作途中。

 あれっ!
 ギヤードモーター用フランジは、
 勝手反対じゃないとだめなのに、
 同じ向きで作ってしまった。
 
   
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 絡め棒 完成

 しかし、大問題発覚…。
 
   
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スイッチの検討

 
     左サイドカバーの所にバッテリーが配置されているが、僕の場合、カバー端子の位置に小穴を開けて、ミニクリップで直結しやすいようにしてある。
 (フローターの電動エアーポンプ用として加工したもの。)
 それを利用しようと思ったが、左に転倒して起こせなくなった状況を考えると、バッテリーに接続できなくなるので、上部の中心線に近いのが良いと思われる。

 現在、メーター一式を換装する計画なので、メーターパネルに、電源端子を付ける予定。

 
                             
 
 
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