(ツール)
 
   
 インクジェット紙アイロン熱転写

 
   
 この方式の元は僕が考えたものではなく、何かの検索中にインターネットの記事で見た記憶があった 。
 しかしうまくできず、失敗談のような感じで掲載していたところ、成功情報が寄せられ、そのおかげでうまくできるようになったもの。

 
   

JPEG 200x80 6.19KB
 プリント基板が簡単手軽に作れるようになった。
 成功率は100%に近い。

 ←これはエッチング後の基板。(部分拡大)
 2.54mmピッチのラウンド間に、0.3mm太さの線を通せた。
 数字(日付)の大きさは、1.5mmくらいの高さ。
 
    成功のポイントは、
パソコンプリンター用のインクジェット紙。

数種類の紙を試したが、紙質により、結果が大きく
変わった。


FUJIFILM/画彩マット仕上げ(ファイングレード)用紙
が最も良い結果で2冊ほど買溜めした。
(A4サイズ100枚入り357円だった。)

5段階評価すると、この紙が5で、
他のもは1〜3くらい。
この用紙は転写着力が強く、紙離れも まーまーよく、
パターンつぶれも無し。
基板作成用熱転写方式専用紙として売られていても
よいと思うほど良い。


当初、透明フィルムを使用して、
あまりうまく出来なかった例は、 【 こちら 】

紙種のテスト詳細は、 【 こちら 】

JPEG 300x420 21.5KB
 
  使用機材 など
 
   
プリンター:Canon/LBP-1820

 トナーを濃くする設定は無かったが、すべてにおいて、コントラスト最大、
 ベタ(中間調なしの2値)、1200dpiの設定。

アイロン:OK模型のVIPアイロン(ラジコン飛行機のフィルム貼り用)→

 設定温度は最高設定の220゚C。すべてにおいて、最高温度設定で使用。

基板:以前、秋月電子通商から購入したベーク両面基板。

JPEG 200x200 7.46KB
 
 


2009年12月追記 [ アイロン温度変更 ]

 
    掲示板で情報交換し、150℃で行ってみたところ良好であった。
温度が高すぎるとトナーが紙に染み込むような感じになり、紙を剥がした後、パルプが多く残る。
150℃だとほとんど残らず、簡単きれいに剥がすことができた。
しかし、転写不良が心配なので今度からは160〜170℃設定で行うことにする。
なお、アイロンをあてる時間は長目で、名刺サイズの基板でも1〜2分あてている。


左が150℃設定                         右は最高温度設定(220℃)

JPEG 600x300 38.6KB

 
 


やり方
 
   
1. CADで描いたプリントパターンをレーザープリンターへ出力する。
   ※完成すると反転されたパターンになるので注意。

2. 生基板を完成寸法より周囲5mmくらいづつ大きく、金鋸でカットする。
   (端ギリギリのところは、なぜか転写がうまくいかないときがあるため。)
   レーザープリンター出力の紙も、同じくらいの大きさにハサミで切っておく。

3. 基板をスポンジヤスリ中目で水磨きする。

4. 基板を乾燥させ、トナー面を基板に向けて置き、十分に温まったアイロンをあてる。
   全体に十分熱が伝わるように、まんべんなく、こするようにアイロンをあてる。

5. 少し冷めるのを待ち、茶碗や洗面器などにぬるま湯を入れ、それに浸ける。
   1〜2分すると、紙に水がしみ込みブヨブヨしてくる。

6. 基板を引き上げ、紙側を上面にして置き、濡らした薄いタオルなどを被せ、その上からアイロンをあて、
   ジューっと蒸す。これは紙の塗工成分を溶かして剥がしやすくするため。

7. 紙を剥がす。指の指紋で擦って剥がす。

8. 湿っている状態で(乾いている場合は少し濡らして)、全体を消しゴムで擦る。
   そうするとかなりきれいに紙のカスが取れる。

9. あとはエッチング液に浸けて、通常のエッチングをする。

10. エッチング後、基板を設計寸法にカットし、穴開けをする。

11. ラッカーシンナーをウエスなどに染み込ませ、トナーを取り除く。
   塗料剥がし液を使う方法もある。
   (ラッカーシンナーほど臭くはないが、塗料用シンナーと灯油とシール剥がし液のような匂いがする。
   ホームセンターで100ml入り448円だった。)


 
  2009年3月追記
大判の問題発覚!

 
     今まで、大きくても70〜80mm程度の大きさであったが、今回、【オートバイのメーター用】に150mmx100mmの基板を製作したところ、紙ちぢみの問題が発覚した。

 
    ↓これは基板中央付近の問題ない部分

JPEG 450x300 45.7KB
   
   
↓これは端の部分 微妙にズレた感じとトナーの欠けがある。

JPEG 450x300 36.1KB
   
   
エッチングしてみたところパターン切れは無いので使えそう。

JPEG 450x300 28.3KB
   
   
中央付近のエッチング・穴開け・フラックス塗布後。まったく問題無し。

JPEG 450x300 44.8KB


   
 


 
  寄せられた成功情報
 
   

匿名希望さんからの情報紹介。
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 使用するのはレーザプリンタ、アイロン、インクジェットプリンタ用のファイン用紙です。
ファイン用紙なら100枚入り、5,600円で買えますので安く済むのではないでしょうか。
レーザープリンタはキャノンのLBP-3200です。
ファイン用紙はサンワサプライ製のJP-S100CA4(定価600円)です。パッケージは何種類かあるようですが、私の使用しているものはリンク先にあるものと同じです。
http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/cat_8427434_5843944_5844137/126392.html

アイロンは温度調整できる普通の裁縫用アイロンです。

1:基板表面を脱脂。酸化して凹凸になっている場合はスチールウールなどで磨く。
  ※凹凸があるとうまく転写されません

2:プリンタの設定を次のようにする(LBP-3200の場合)
  トナー濃度を一番濃くする。
  コントラストを最大値にする。
  それ以外はインストール時のデフォルト設定です。

3:紙にパターンを印刷。基板に合わせ適当に切る。

4:アイロン温度を中(毛物をかける時の温度)に設定。紙の印刷面を基板にあて、
  2,3分(もっと短くてもいいかもしれません)アイロンを満遍なくかける。
  ※端が転写不足になりやすいので意識的にしっかり端をかけます。
  ※転写する際のアイロン温度は最適温度があります。低すぎても高すぎてもだめで、最適温度でないと
    紙を剥がす時に基板にトナーが乗らず、紙と一緒に剥げてしまいます。
    最適温度は色々試して調べる必要があります。

5:かけ終わったら中性洗剤を溶かした水(洗剤はもしかしたら不要かもしれません)に30秒くらいつけます。
  濡れたまま基板を取り出し、濡らしたタオルを一枚にして基板に被せ、その上から転写した部分にアイロンを
  かける。アイロン温度は上と同じ。
  15秒位してからタオルを取り、パターンを印刷した紙全体がしめっていることを確認して、基板が熱い内に
  紙をゆっくり剥がします。剥がした時にトナーが紙に残ってしまった場合は以下の3点が考えられます。

  転写不足(時間をかけて上から十分に抑えながら転写する)
  アイロンの温度が最適ではない
  紙が十分に湿っていないのに剥がした

  アイロンをかけ過ぎると水分が蒸発してしまい、紙が乾いてしまいます。またタオルを取ってから直ぐに紙を
  剥がさないと、基板がかなり熱を持っているため水分が蒸発してしまい同じことになります。
  うまく行くとパターンを印刷した紙には全くトナーが残りません。
  後は基板に残っている紙の皮膜を指でこすって基板をエッチングします。

  かなり細いパターンを描けます。0.3mm位なら十分いけます。ただしベタ塗りがあまり得意ではないようです。
  ベタ部分はムラやピンホールがあります。この辺は改良の余地があります。
  パターンを転写したらエッチング前に断線、パターン痩せ等をチェックしましょう。
  残念ながら毎回100%問題なしというわけでは無いようです。同様の方法で基板の裏には部品配置図を
  描くこともできます。

6:補足
  色々試しましたが、アイロン温度と、かける時間はちょうど良い組み合わせがあるようです。
  アイロン温度は中が良いと書きましたが、最高温度でもアイロンをかける時間を短くすれば、
  同様の良い結果が得られます。

2005.03.28
7:補足2
  その後、作成法に関して若干の改良を加えました。
  パターンを印刷した紙を基板から剥がす際、アイロンと濡れタオルで蒸した状態で剥がしますが、
  改良した方法ではアイロンと濡れタオルで紙を湿らせ、一旦タオルを取って
  そのまま基盤に残った余熱で紙を剥がさずに半乾きの状態にします。
  その後再度濡れタオルとアイロンで湿らせ、湿った状態で剥がします。
  以前の方法はべた部分などに紙が張り付いて残ってしまう事があったのですが、
  この方法ならきれいに剥がれます。

  表面にシリコンコーティングされたクッキングペーパーもためしてみました。
  水に付けなくてもきれいに剥がせたのですが、ひどい転写むらとアイロンの圧力によるパターンの潰れ、
  にじみがありました。
  やはりトナーを印刷した紙の表面が何らかの形でトナーを吸収するような構造の紙がよいみたいです。



 
   
 「 tai 」さんからの情報。
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 かねてよりこちらを参考にプロッタ方式を真似させてもらっていましたが、どのペンを選んでもインクの保護が期待するほど強くないため、紹介されているアイロンでのトナー転写方式に乗り換え、成功したのでお礼を兼ねて報告します。

 機材はCanon LBP-3000、紙は通常のPPC用紙とファイン用紙(どちらでもいいが、PPC用紙の方が線がつぶれずシャープに出る)、基板は秋月電子で一山いくらで売られていた両面基板(1.6t,銅箔厚み不明)です。

 まず、Eagleで適当な基板を書いて、出したいレイヤだけ選んで印刷します。Eagleの出力設定をBlack+Solid、プリンタ詳細設定ではモノクロ中間調:なし(黒ベタ)、トナー濃度:濃く(最大)にして出しました。

1. 出した紙を基板にのせ、無印良品のスチームアイロン(780W)で上からしっかりと押さえます。
  温度は中や強で試しましたが、あまり変わらず、結局目安としては1,2分押さえていて紙が焦げる一歩手前
  (つまり焦げない)位の温度で押さえていればいいと思います。
  アイロンによっては底面に曲面をつけているそうですが、私のアイロンはフラット底面なので、転写対象をしっ
  かりアイロンで押さえて1分も待つとインクが溶けて紙と基板がくっつきます。
  机に置きながら、立って体重を掛ける位でOKです(腕に力を入れる必要はない)。

  くっついたら、今度は基板の全体を押さえるのではなく、部分部分をぎゅっと押さえては次の部分に移動、
  という感じで全体を満遍なく押して回ります。
  全体押しでうまく押せなかったところや、アイロンの底面に溝があるため押せてなかった所を確実にカバーす
  るためです。

  なお、アイロンをかけすぎるというこは特にないようなので、満足いくまで押して回れます。
  私は基板をちょっとづつ回しながら一周するまで何回も押しています。

2. 押し終わったら、基板を桶にためた水に漬けます。元の報告では中性洗剤とありましたが、
  その必要はありませんでした。30秒(紙が水をしっかり吸ってくたっとなったら)漬けたら引き上げます。
  水桶はまた後で使います。

3. 次は紙の取り外しです。これは普通に絞った雑巾を広げ、基板を上半分に載せます。
  これで下半分を畳むと基板(+紙)を雑巾で挟む形になります。
  この状態でアイロン(温度は先程と同様)でギュッと押します。

  これでジュッという音とともに基板が蒸し上がります。
  ここで一旦畳んだ雑巾を開いて、紙が蒸された半透明な状態から乾いて白く不透明な状態になるのを待ちま
  す。

4. そして、再度雑巾を畳み、再び蒸します。
  これは紙が蒸された状態になればOKなので、あまりかけると水分が全体的に飛んでしまい逆効果です。
  なので軽く蒸す程度にします。

5. 雑巾を開き、紙をはがします。
  なお、ここで悩みましたが、質のいいシールのようにきれいに剥がれる事はありません。
  この辺は匿名希望さんはどうだったか知りたい所です。
  私は紙の層が基板に残るのはある程度許容し、無理に剥がさないのが正解と思います。
  熱がある状態で無理すると転写したトナーも一緒に持っていかれるか、転写強度が落ちます。

  この段階で基板には回路が転写され、その上に紙の層が残っている状態になります。

6. 次は、これをまるごと水桶に漬けながら、親指の腹でなでて紙の層をゆっくりと落としていきます。
  「こする」ではなく「なでる」というイメージです。
  実は、紙の層は薄ければエッチングの障害にならないので、第二酸化鉄液が浸透できる程度なら紙が残っ
  てもよいのです(これに気づかず歯ブラシまで持ち出して何度もトナーまで落としてしまいました)。
  細かい部分は人差し指の腹でやると小回りが利きます。力はけっして入れてはいけません。
  それでも15分もすればきれいに落とせます。
  基板面から反射する光が見える程度ならもう十分です。

  ある程度なでて紙垢(?)が落ちたら、一回乾かしてみましょう。
  水に漬けた状態だとわかりにくいですが、紙が白く不透明化するので、どれだけ落ちたかよくわかります。
  ムラがありすぎるようなら、再び浸してなでます。

7. あとはエッチング液に漬けるだけです。温度管理一切なしで、ただ液に基板を浸すだけです。
  トナー転写法の保護層はきわめて強固なので、数時間つけっぱなしでも全然問題ありません。
  紙の層が残っている部分まで落とすためには時間が必要ですし、温度を高くすると逆にトナーが欠けたりする
  リスクがあるので、ただ漬けて、ほっておくのが一番という結論になりました。
  漬けっ放しで忘れても問題ないのが逆にありがたいです。

 なお、上の方法に落ち着くまでに、OHP用紙、グロス用紙(プラスチックペーパー)、ファイン用紙(表面処理した
 紙)、PPC用紙(ただの紙)の比較も行ってみました。
 結局、トナーを用紙がどれだけ吸うかがアイロン転写時のつぶれに関係しており、PPC用紙がどれだけ押して
 もまったくつぶれないという点でもっとも優れています。
 ただ、基盤作成に決定的な悪影響はないものの、トレードオフとして転写されるべきインクの一部が紙に残るよ
 うです。もしかしたら転写の強さに影響しているかもしれません。

 他にもシリコンスプレーやでんぷんのりを用紙に塗布して、きれいに紙を剥がせるよう改良できないか試行錯
 誤しましたが、結論として、ただの紙をそのまま使うのがベストで、きれいに剥がすのは忘れてトナーの耐久性
 を信じてエッチング時間を取るのが最良、ということになりました。

 なお、書き忘れていましたが、転写失敗した場合はスチールウールで擦って再生します。
 擦ると結構な傷がつきますが、そんな基板でもそれほど問題なく転写して再利用できます。
 メラミンフォームだと傷を付けずに落とせますが、一苦労なので、私はスチールウールでざっと落としてから、仕
 上げ落としでだけ使っています。
 粉クレンザー+台所用ステンレススチールウールとメラミンフォームのあわせ技でやってます。
 なお、これを一度やるとどれほどトナーが強固についているか体験できるので、紙のこすり落としの時の経験
 値として一度はされるとよいでしょう。

 以上です。このトナー転写法は現在ホビイストがきちんとした基板を作る方法としてはもっとも簡単・確実・コスト
安なものではないかと思います。ありがとうございました!



 
   
 船舶模型の部品作りで成功したという情報が寄せられました。「藤埼 ヒロ」さんのホームページで詳しく紹介されています。
http://www.rivo.mediatti.net/~cvan65/
その後、新しいワザ情報も寄せられました。
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 熱転写方式で、金属板に残った紙繊維をキレイに簡単に取り除く方法を発見しました。
 用意するのは普通の消しゴムです。
 まず、紙を取り除いた金属板の水気を取ります。完全に乾かさなくとも大丈夫です。
 ある程度水気が無くなったところで、おもむろに、あまり力をいれずに消しゴムをかけます。
 歯ブラシで擦るよりも、すごくキレイに繊維が取り除けます。
 多少金属板が汚れますが、軽く湿らせたティッシュペーパーなどで軽〜く拭けば、
 きれいになります。



「maimai」さんからの情報。
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 @水に溶ける紙のシークレットペーパー。
 日本スクリーン商会(http://www.j-screen.com)で通販可能なようです。
 A4サイズ50枚入り1,500円(税別)。maimaiさんは東急ハンズ(渋谷)で入手。

 APress-n-Peelという商品名で、プリント基板アイロン熱転写専用フィルムが売っていました。
 PCBマテリアルズドットコムで通販購入できます。




 「ミウラ」さんからの情報。
 僕は失敗して、すぐに諦めた、糊塗りで成功するとは驚きです。とても勉強になりました。ポスターカラーで着色するというアイデアもよいです。
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 私もいろいろと試行錯誤していたのですが、一応の結果が出ましたので、ご報告させてください。
 http://zao.jp/airon/



 
   
「PC-LM550E」さんからの情報。
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よく読んで、初めて私もレーザープリンターによるアイロン熱転写を試みました。

試行錯誤には、1・2日しか掛かりませんでした。
用紙の方は、そこそこ選ぶ必要がありますが、普通紙以外で光沢紙はもって無いので
試していませんが、昔購入したファイン用紙で試しました。
今では、手元にあるファイン用紙ならどれでもうまく行くようになりました。
  ※フォント4ptに縁取り0.25ptの文字もバッチリ!!
    (白抜きは文字は6pt縁取り0.25ptまでしか試していませんが問題なし)

プリンター:Canon LBP-1110 リサイクルトナー 600dpi x 600dpi かな?
(此の為だけに、とある所からの借り物)
難点は、ベタ黒に弱い事ですが、サンハヤトの遮光ペンで、修正しました。
(現行のCanon レーザーなら、ベタ黒は問題なしです。)

私のやり方:
アイロンと濡れタオルと、水を張ったコップは必需です。

1.パターンを鏡印刷で印刷して、用紙をカット、プリント基板の方もそれなりの大きさにカットしておく。
2.平らな所にプリント基板を置き(皆さんが書いている見たいに)、印刷・カットした用紙をコップの水で
  湿らせてから基板の上に置きます。
  (湿らさなくても良いのですが、乾いたままだと、ふやけた分だけ用紙がズレたり浮き上がってしまいます。)
3.その上に濡れタオルを置くのですが、水がしたたりそうな位、十分水分を含ませて置きます。
4.いよいよアイロンの出番ですが、私の場合は最高温にセットします。
  適度な圧力をかけながら”ジュ〜”っと皆さんがやっているようにして、後は圧力もかけずに
  タオルが生乾きになるまで放置します。(圧力をかけている時間は30秒〜1分程度)
5.(4.)がすんだら、基板を火傷しないように注意して、水の入ったコップに入れて冷やします。
  この時用紙は、剥さず張り付いた状態にしておきます。(この段階で用紙が浮いていたら失敗)
  さらに(4.)をもう一度繰り返す。
6.また、水の入ったコップに入れて冷やして、いよいよ用紙をゆっくり剥します。
  (一気に剥そうとせず、トナーが剥がれない程度まででとどめておきます。)
7.今度は、アイロンを弱・中弱程度で、濡れタオルは適度に濡らした程度で、圧力もかけずに、”ジュ〜”
  今度は、コップの水にはつけず、基板や剥ぎ残しの用紙を乾燥させて、トナーを基板の方に定着するのを待つ。
  (実際に定着するのを待っているのかどうかは、わかりませんが、自己流で其れが一番うまく言ってます。)
8.たぶんこの定着時間は、乾燥して常温になれば問題ないと思いますが、1時間程度おいています。
  (アセりは禁物!!)
9.さらに濡れタオルとアイロンで”ジュ〜”っとして、剥ぎ残しの用紙をふやかして、乾燥しないように注意して
  コップの水に入れます。
  基板をコップに入れたまま、洗面所に行き流水で剥ぎ残しの用紙を少しずつ剥します。
  (この時、全部の剥ぎ残し用紙を剥がそうとすると、トナーが取れると気があります。
   佐藤様サンプル画像「エプソン/スーパーファイン用紙@の裏面」程度でとどめます。)
10.(7.)の工程を繰り返し乾燥、基板が常温になればOK!!
11.(9.)の工程を繰り返し、今度は、歯ブラシでゆっくり軽〜くこすって、トナー部分以外に付いている
   剥ぎ残しの用紙を除去。
   (出来上がりは、「FUJIFILM/画彩マット仕上げ(ファイングレード)用紙」な感じになります。
    うまく出来れば、「エプソン/スーパーファイン用紙A+苛性ソーダ」の様な、綺麗な状態になります。)
12.後は一度乾燥させてから、普通にエッチングして終わりです。

トナー・パターンつぶれは、今の所感じられません。
ただまだ、シビアなパターンは作成していませんので、もしかしたらトナー・パターンつぶれが
あるかもしれません。



いくつかの不明点があったので、質問したところ、すぐに回答いただけましたので、補足として掲載します。

Q@熱転写方式を試す前は、感光方式ですか?

いいえ、市販の片面ユニバーサル基板・全面銅張り基板
全面銅張り基板の場合は、カッターナイフ・彫刻刀・アクリルカッター等で、
パターンの境目を作成していました。


QA昔購入したファイン用紙のメーカー名が分かれば教えてください。

 ・エプソン マッハジェットカラー ファイン用紙 (MJ-700V2C)
  当時1,800円 (1995年頃)
  値段が高かったので、大事に書類提出用にだけ使っていたら、
  いまだ100近く残ってしまいました。
    裏面の方が気持ち綺麗に仕上がる

 ・サンワ ハイグレード紙 カラーインクジェット用 (IJP-A4C)
    裏表両方とも、上記エプソン紙より簡単で綺麗に仕上がる。 (たぶん96年頃)

 ・フジフィルム 両面印刷用紙
  厚手用紙だった為なのか、ボロボロでした。


QB主なプリントパターン作成目的は?
 (基板の大きさや細かさ、両面プリントなどを知りたいので)

主に趣味 72x48mm以下が大半
両面プリントは、裏表の位置ずれが怖いので、未経験。

最近作成した物
車検にパスするウィンカー・LEDルームライト・リアLEDナンバー灯
壊れたACアダプターのトランス(センタータップ)と、これまた壊れたPC電源から
取り出した、3端子レギュレータを使い、正負電源アダプターの作成。
(+12・9・5・-12v)

今後作りたい物
24v仕様の冷陰極管インバータを12v仕様に改造。
別購入したインバータの基板サイズ違いの、作り直し。(ヤフオク)
車のハイマウントストップランプのLED化。
リアシート用LEDルームランプ。(マーチ AK-12はリアシートランプが無い・・・)


QC今後はすべて熱転写方式でやろうと思っていますか?

はい。 たぶん私の中では主流になりそうです。

・カッターナイフやアクリルカッター等でパターンを作ると、銅メッキが半田ごての熱で
 すぐに浮いてしまう。
・曲線や、端子と端子の隙間にパターンを通すのは、ほとんど無理に近い。
・熱転写方式でやると、作成順番No.や用途名などが簡単に入れれる。
・TVを見ながら熱転写が出来る。(笑)

現在は借り物のCanon LBP-1110 (リサイクルトナー)ですが、
販売店に、LBP3210で印刷した白黒写真を送って貰い、写真を
熱転写したらスゴく綺麗に転写されました。
黒ベタも印刷・熱転写ともに、私的には申し分ありませんでしたので、
本日購入予定です。(初めてのレーザープリンター!!)


※しかし、全面銅箔基板を手で削って作成していたとは驚きました。そんな方法は知りませんでしたし、もちろんやったことはありませんでした。
 その後、レーザープレンターを購入したとのことで、レポートをいただきましたので、合わせて掲載します。

とうとう買って来ちゃいましたLBP3210
LBP1110の時と違いは黒ベタがとても綺麗な真っ黒です。
(リサイクルトナーのせいかな? ・ ドラム温度が1110は低い気もします。)
LBP1110は、黒ベタが弱かったので熱転写後修正ペンでパターンを上書していたのが、
LBP3210は必要なさそうです。
LBP3210を購入に踏み切った理由の一つかな。

今回同時に買ってきた用紙
佐藤様HPに掲載されている、フジフィルムの画彩マット仕上げファイングレード(A4x100枚)
それと、PPC用紙がなくなりそうなので、PPC用紙を・・・
けど、なぜか普通のPPC用紙より、ファインPPC用紙(中性紙高速用)っと言う商品の方が
安かったので、そちらを買って来ました。

JAN 4519687000112
紀州製紙株式会社
Fine A4-500 SHEETS(型板かな?)

自己流熱転写精度とエッチング前の仕上がり(良かった物から)
a.フジフィルムの画彩マット仕上げファイングレード
  歯ブラシを使わなくても十分イケそうなくらい、綺麗に剥がれました。
b.ファインPPC用紙(中性紙高速用)
  用紙を安く上げるならコレが一番良いかな。歯ブラシは欠かせません。
c.サンワ ハイグレード紙
  プリンターが新しくなってトナーはきっちり熱転写されたのですが、
  用紙の剥ぎ残りが多く、歯ブラシの工程で力を入れすぎると
  トナーが薄くなったり剥げたりしました。

個人的結論
フジフィルムの用紙が文句無し。 失敗も無く一発で綺麗に出来ました。
3枚の基板を混ぜても、一目で区別がつくくらい良いですね。
自己流熱転写工程時間を、3/4〜4/5くらい短縮させても綺麗に出来ました。
エッチングは、(a.)だけして、(b.・c.)はトナーを剥がす事にします。

PS
濡れタオルのコントロールがうまく行かない時(人)は、小さめのペットボトルに水を入れて
調整すると良いかもです。




 
   
 「鹿ケ谷」さんからの情報
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FUJIFILM/画彩マット仕上げ(ファイングレード)用紙」を使った熱転写方式試してみました。非常にうまく行きました。たまたま、タオル蒸を忘れて、水に浸けただけで剥がしてしまったんですが、全く問題なくきれいに剥がれました。
製作過程は、
http://yoshiokasyd.web.fc2.com/AVR/PCB2.htm
にUPしておきました。
貴重な情報ありがとうございました。
http://home.iprimus.com.au/yoshioka_syd/index.htm




「andre」さんからの情報。
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ちなみに私は、アイロンがなかったのと、今後大量に作る必要が出てくるので、ホットプレートで行いました。一応報告までに載せておきます。
 1.ホットプレートに、鉄板を載せた状態で180度に加熱
 2.水でぬらしたパターンを基板に貼り付け、鉄板の上におき、上から塗れたタオル、鉄板、やかん(重し)をのせる。
 3.2の状態で、5分放置。基板を取り出し、水につけ冷やす。
 4.150度にし、鉄板、タオル、基板、鉄板の順にはさみ、基板を蒸す→紙をはがす
あとは皆さんと同じです。
 全ては皆さんのおかげです。本当に。表面実装時代、アマチュアはもう終わりかと思っていましたが、まだまだ頑張れそうです。

 その後ですが、とりあえず、鉄板(B5程度)に8枚敷き詰めてやってみましたが、全く問題なく出来ました。使う予定のない基板を大量に作った、と言うこと意外は問題なし。モノにしました!この方法だと、紙をはがすところ意外は完全放置でよいので、本当に楽です。感光基板の頃が嘘のようです。
 ちなみに、今回はエッチングの温度調節もホットプレートで行いました。直接パッドをのせると溶けるので(もう調理には使えなくなってしまった…)、1mm程度の水を張って、その上に乗せて行いました。とりあえず、最高温のとき、手をかざして風呂ぐらいだなってところに温度を調節し、後は放置です。ホットプレートは温めるかいなかのON/OFFしかないので、恒温器にはなりませんが、問題なかったです。
 あと、アイロンとホットプレートの温度との対応ですが、高温−200、中温−150、低温−100です。

 今後は、出来た基板のトナーをそのまま残して、レジストのように酸化防止に使えないかの実験をしようと考えています。多分無理でしょうが。




「siva」さんからの情報。
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ホットプレートでプリント基板クッキング
http://www.cepstrum.co.jp/hobby/hotplate_pcb/2hotplate_pcb.html
と言うページがあります
結構有名なページだと思って書かなかったのですが




「jr3tgs」さんからの情報。
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 ホームページで紹介されている熱転写方式のプリント基板製作法が
大変上手くいきましたので、私のホームページでも紹介させて頂きました。
こんな便利な方法があったとは。素晴らしいです。
有益な情報提供、ありがとうございました。
http://www.geocities.jp/cw_jr3tgs/index.html



 
                             
 
 
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