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 実は、匿名希望さんのサンワサプライ/ファイン用紙をベスト電器に買いに行ったの だが、売っていなかった。
 代替えの相当品にしようと思ったのだが、キャノンやコクヨなど沢山の種類があり、同じメーカーでも厚手があったりで、とても迷った。
 FUJIFILM/画彩 マット仕上げ(ファイングレード)用紙はなんとなく選んだものが、うまくいったのだが、他にも熱転写に適したものがあるかもしれない。


[紙の種類と熱転写結果]

A.普通紙(コピー用紙、PPCなどと呼ばれているもの。)

 転写着力が弱く、転写後の紙は、かなり気を遣って剥がす必要がある。
 ちょっと雑にやると、銅箔面のトナーを剥がしてしまう。
 実はこの時点では、CASIOのCP-3900とCanonのLBP-1820の両方でトナーの乗りを比べていた。
 CASIOの方がよかったが、それでも、総合評価点「2」。(5点満点)
 Canonの方は、総合評価点「1」。

B.普通紙その2(エプソン/スーパーファイン用紙(@)の裏面)

 エプソン/スーパーファイン用紙は片面のコーティングだが、間違って裏面に印刷してしまった。
 せっかくなので、それで試してみた。
 普通紙と同じ状態のはずだと思ったが、上のAより、少しよかった。

C.エプソン/スーパーファイン用紙@

 転写着力が強く、吸水性もよく、紙剥離性もよいが、コーティング分も転写され、それが簡単に落ちない。
 電動歯ブラシでやってもダメで、苛性ソーダに30分ほど浸けておいて、綿棒で軽くこすると落ちた。
 ただし、ベタ部分のピンホールが多数目立った。

D.エプソン/スーパーファイン用紙A

 転写着力がまーまーよく、吸水性は悪く、紙剥離性はよい。
 コーティング分の転写は少々で、苛性ソーダに5分ほど浸けておいて、綿棒で軽くこすると落ちた。
 ただし、ベタ部分のピンホールが多数目立ったのと、エッジの小欠けが数カ所あった。

※スーパーファイン用紙の性能差には困惑した。
 同じ銘柄で、@は自宅に在庫していた古いもので、Aは別の少し古いもの。(袋のデザインは異なる)
 熱転写性能はかなりの差があり、別商品と思えるほど。
 製造ロットにより配合が異なったり、作っている製紙会社が違ったりするのだと思う。

・エプソン/スーパーファイン用紙Aの時だけ、ラウンド円が半分転写されずに紙に残ったり、ベタのエッジが一部ちょこっとだけ欠けて、紙に残ったりした。それはたぶん、紙厚ムラか基板面の微妙な凹凸により、押圧がかからなかった部分だと予想 する。アイロンの前半分はふくらんだ大きなアール形状になっているので、最後にその部分を使って、全体にまんべんなくアイロンがけ すると改善されると思う。

・数種類試してみた感じだが、普通紙でも、いろいろなタイプがあると思われる。吸水性が異なったりすることから、何かを極薄くコートしているものや、パルプに何かを配合しているものがあるのかもしれ ない。「tai」さんの場合は、良い普通紙にあたったのだと思われる。

・アイロンの当て方について、
今回、線の「つぶれ」は1度も無かった。圧力をかけられる取手形状ではないので、適度に押さえつける感じでやるが、それでも、ホワイトフィルムラベルの透明シートの時はつぶれやすかったのに、パルプの繊維は押圧を微妙に吸収してくれるのか?不思議 だ。


 
    <写真 300x150 JPG 11.3 KB>
※写真はすべてエッチング前の状態


セブンイレブンのコピー機

紙は標準内蔵の普通紙。ジューっと蒸して、丁寧にアカこすりしたが、転写率は3〜4割の感じで、まったくダメ。
 
    <写真 300x150 JPG 12.2 KB>
エプソン/スーパーファイン用紙@の裏面

白いのは、パルプ繊維で、このままエッチングして大丈夫そうだが、ベタにピンホール少々あったので、エッチングテストはしていない。
 
    <写真 300x150 JPG 12.4 KB>
エプソン/スーパーファイン用紙@

ジューっと蒸す必要はない。(蒸してもあまり変わらない)
紙を剥がし、歯ブラシでこすって、乾かした状態。
細かいパターン間のコート分が取れない。

このままエッチングしてみたがダメ。コート分でカバーされたところはエッチングされない。
 
    <写真 300x150 JPG 10.4 KB>
エプソン/スーパーファイン用紙A

吸水性が悪かったので、ジューっと蒸してから紙を剥がし、乾かした状態。
ラウンドの穴など、かなり細かいすき間にコート分が付いている。
 
    <写真 300x150 JPG 11.1 KB>
エプソン/スーパーファイン用紙A

上のものを苛性ソーダに5分浸けておいて、綿棒で軽くこすった後、水洗いして乾かした状態。

※苛性ソーダは危険なので、あまり使いたくない。
 
    <写真 300x150 JPG 10.8 KB>
FUJIFILM/画彩マット仕上げ(ファイングレード)用紙

ジュっと蒸してから紙を剥がし、適度にアカこすりし、歯ブラシでこすって乾かした状態。
白いのは、パルプ繊維で、エッジ部はヒゲのようになっている。コート分は薄く付いていると思われる。

このままエッチングして、きれいに仕上った。パルプ繊維がもう少し残った状態も試してみたが、エッチングは問題なかった。
 
   
<写真 200x133 JPG 5.52 KB>

<写真 200x133 JPG 5.91 KB>
★ジューっと蒸す★

 試してみるまで、よく分からなかったが、実際にやってみて、2つの効能だと思った。

 1.吸水性の悪い紙の場合、水分を浸透させ、剥がしやすくする。

 2.ファイン用紙の場合、コーティング分を溶かして、剥がしやすくする。

 乾かないように、ほどほどに蒸すが、蒸した後、桶にためた水に浸けて、冷えてから剥がすのでも変わらないと思った。

 写真の上は、ぬるま湯に2〜3分浸けておいたけど、あまり浸透していない状態。
 それをジューっと蒸すと、下写真のように、パターンがよく透けて見えるようになる。

※匿名希望さんは、この方法をよく思い付いたものだと感心した。
 
   
☆アカこすり
 エプソンのスーパーファイン用紙以外は、基板に紙が強く貼り付く感じ。ジューっと蒸した後は、層間剥離で薄皮1枚残して剥がれる感じ。その薄皮は、アカこすりのような、消しゴムかすのような、ポロポロと軽くこすって剥がした。
 エプソンのスーパーファイン用紙は、@A共に、質のいいシールのようにきれいに剥がれた。

 
 
トナー差による検証

 
    <画像 300x470 JPG 45.1 KB> (スキャナー画像。)
紙はすべてFUJIFILM/画彩マット仕上げ(ファイングレード)用紙として、印刷機による違いをテストしてみた。

上から、Canon/LBP-1820(パソコン出力)
CASIO/CP-3900(パソコン出力)
Canon/iR5570(一般的な複写機)

iR5570については、LBP-1820で紙出力したものを原稿にして、複写したもの。

それぞれ、アイロンで転写し、ジューっと蒸してから紙を剥がし、指でこすり落とし+適度な歯ブラシ、自然乾燥の状態。

LBP-1820とCP-3900の差はなく、バッチリ良好な状態。iR5570は、少しトナーが薄い感じで、ベタ部にピンホール少々とエッジのちょい欠けが数ヵ所あ る。 それでもなんとか問題ないレベル。

※結果まとめとして、トナーが濃ければ良好。失敗する気はしない。
 しかし、エプソンのスーパーファイン用紙のように、今後、品質差が出るかもしれない。

インクジェットプリンターで出力したものを、はがきサイズ手差しを使用した印刷ができれば便利だと思って、セブンイレブンのコピー機をテスト するつもりでいたが、「普通はがき意外は使用しないで下さい。インクジェットはがきは使用できません。」と書いてあったので止めた。
 
 

FUJIFILM/画彩マット仕上げ(スーパーファイングレード)用紙テスト

 
   
 スーパーファイングレードはファイングレードの約2倍の値段で、50枚入りで399円だった。
 ファイングレード用紙で大満足の結果を得られたが、エプソンのスーパーファイン用紙と同じような結果になるのか?とても気がかりだったので試してみることにした 。

 
    <写真 300x150 JPG 10.5 KB>
吸水性は悪かったので、ジューっと蒸した。
紙離れはまーまーよい。

←適度にアカこすりし、歯ブラシでかるくこすって乾かした状態。

パルプ繊維の付着は見えない。トナー全体が灰色ぽい感じで、ピンホールが少しだけある。
エプソン/スーパーファイン用紙Aを5分間苛性ソーダに浸けた状態に近い。

総合評価「4」といった感じ。
 
 

感熱紙テスト (2007.11.02)

 
     雨宿りの軒下掲示板で、感熱紙による事例を知り、試してみた。
 一昔前は、パソコンやワープロ出力用として、いろいろな種類が売られていたのだが、今は大手電器店のパソコンワープロコーナーに無かった。

 
    <写真 300x75 JPG 6.82 KB>
 それでFAX用の感熱紙を100YENショップで買 った。
 紙質はかなり薄く、ぺらぺらした感じ。ロール紙なので、所定寸法にカットして使用。
 レーザープリンターで印刷すると、トナー定着の熱で、全体が黒くなったが、トナーは乗っている。
 後は、いつものようにアイロンで熱転写し、水に浸けて、ジュッーと蒸して紙を剥がしてみた。
 
   
 結果は左画像のもので、潰れがひどくてダメ。右画像は、いつもの画彩ファイン用紙のもの。
 たぶん、今回の紙が薄いのでうまくいかなかったのだと思うが、今となっては、厚めの感熱紙を入手するのも困難であり、感熱紙のテストを続ける気にはな らない。

 
    <画像 300x300 JPG 25.3 KB> + <画像 300x300 JPG 23.4 KB>
 
           
 
 
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